第7回レスキューロボットコンテスト
競技会本選 競技について
競技会場には、市街地を模擬した1/6スケールの実験フィールドがあり、その中に要救助者を模擬したレスキューダミー(愛称ダミヤン)が配置されています。フィールドの中に坂道や高台や歩道橋なども設けています。このフィールド内で同時に2チームが競技を行います。
競技では、まず、プレゼンテーション(3分)を行ない、その後、作戦会議(3分)で実験フィールドを初めて見て計画を立て、そして、レスキュー活動(12分)を行ないます。
各チームのロボットは,ロボットベースから出動し、レスキュー活動時間内に2体のダミヤンを連れ帰らなければなりません。オペレータはコントロールルーム内でロボット搭載カメラの映像だけを頼りにロボットを操縦しなければなりません。
チーム
チームを統括する「キャプテン」、俯瞰映像を撮影する「ヘリテレ」、ロボットを操縦する「オペレータ」、チームのアピールを行う「スピーカー」より構成されます。ヘリテレだけは壁越しにフィールドをカメラで撮影することが許されています。その映像はコントロールルーム内のオペレータに提供されます。「ヘルパー」は、操縦が不能となったロボットに対してリスタートが許可された場合に、そのロボットをロボットベースへ戻す係であり、ロボットの操縦などには関与できません。
ロボット
ロボットには無線カメラが搭載されており、オペレータはフィールドを直接見ずに、カメラ画像だけを頼りに無線で遠隔操縦を行います。複数台のロボットは競技開始時にはロボットベースに待機しており、スタートとともに、ハイウェイと呼ぶ通路を通って被災区域内の現場に向かいます。競技開始時に全機がロボットベースの枠内に収まることが求められています。しかし、台数、寸法、重量、エネルギー源などには制限は設けられていません。自由な発想を促すために、できるだけ制限を設けないという方針です。
レスキューダミー(愛称:ダミヤン)
要救助者を模擬した人形で、救出作業の優しさの評価に用います。内蔵のされた各種センサの検出値は電波でフィールド外のコンピュータに送信して常にモニタされ、過大な力や衝撃が加えられると、減点の対象となります。
今回ダミヤンは新しくなり、救出作業では胴体だけでなく頭も支えないと痛みを感じてしまいます。大小2種類の大きさがあます。
身長 | (大)約29cm |
(小)約26cm | |
体重 | (大)約930g |
(小)約740g | |
センサ | 体にかかる力 |
首にかかる力 | |
振動や衝撃 | |
傾き | |
シリコンとスポンジで作られた柔らかい体 |
点数評価
総合ポイント(1000点満点) = | |||
ファーストミッション得点(300点満点) | |||
+ | ファイナルミッション得点(300点満点) | ||
+ | {専門審査員点(10点満点) ×2×3 人 | ||
+ 一般審査員点(10点満点) × 3人}× 400/90 |
各ミッションの得点は、以下の2つのポイントの合計です。
- フィジカルポイント:ダミヤンの体力を表しています。
ダミヤンをいかに安全にかつ迅速に救助できたかを評価します。時間の経過と共に値が徐々に減っていき、ダミヤンが過大な力や衝撃を受けるたび値が減ります。
これらはダミヤンごとに評価され、最初の値は100点です。 - ミッションポイント:救助活動の達成度を評価します。
「現場到着」「救出完了」「搬送完了」を達成するたびに所定の点数が加えられ、満点はダミヤン毎に50点。
反則
レスキューに反する行為、フィールドやダミヤンの破壊、危険行為などに対しては、審判の判断で反則が採られます。反則は、「イエローフラグ」「レッドフラグ」「ブラックフラグ」の3つに分類されます。これらに対するペナルティは、競技の一時停止、該当ロボットまたは該当者の退場、競技の没収であり、通常は点数評価には直接関係しません。