このページでは、初参加チームに向けて、コンテストの簡単な概要と最低限の規定を記載しています。 規定に関しては、規定の中でも特に重要な部分を以下にピックアップして記載しています。 以下に記載されている内容は、コンテスト参加にあたり最低限必要な知識となりますので、必ず規定すべてに目を通してください。 規定に記載されている内容を把握しておらず不利益が生じた場合、それはチームの責任となります(規定は、適宜更新される可能性があます)。 またコンテストのフィロソフィーも必ず一度目を通してください。

第19回大会における主な変更点

  • 予選を岡山と東京で開催
  • 容体判定得点配分変更
    →最大点数を20点から25点に変更し、容体判定成功1つごとに5点が与えれれる。
  • 支援物資提供ミッションの新設
    →ダミヤンに支援物資が届けられた際、ヒーリングインデックスとしてフィジカルポイントが20点回復する。
  • 段差路面(バンププレート)追加
  • オペレータ(ミッションメンバー)の人数制限
    →最大3人とする。
  • エンジニア(ミッションメンバー)の新設
    →ロボット操縦の補佐、整備を行う。競技中にロボットのコントローラに触れることは認められない。

第19回の流れ

2019年1月31日 参加申し込み締め切り
2019年2月25日 書類審査結果通知
主催者枠最大2チーム、機器貸与を希望するチームからレスコンボードを貸与するチームを上限20チームで決定する。
2019年3月23日 レスコンボード講習会
レスコンボードの使用法について講習する。
2019年6月30日 競技会岡山予選
2019年7月7日 競技会東京予選
予選では本選に出場する14チームを選定する。
2019年8月10、11日 競技会本選
予選を通過したチームがレスキュー工学大賞を目指して競技する。

コンテスト概要

レスコンは、大地震都市災害を1/6スケールで模擬した実験フィールドで競技が行われる。

  • 競技会予選フィールド
  • 競技会本選フィールド
    20161203honsen

フィールド内には、被災した人間を模擬した人形「レスキューダミー」(愛称:ダミヤン)が取り残されている。

  • レスキューダミー

参加チームは、実験フィールドとは壁を隔てた場所から、ロボットに搭載されたカメラの映像と実行委員会から提供される高所に設置された固定カメラの映像だけを頼りに、ロボットを遠隔操作し、フィールド内に取り残されたダミヤンを救出する。予選に関しては1チーム毎に、本選に関しては2チーム毎に競技を実施する。
※予選に関しては、目視操作可能。

  • 競技会予選 競技風景
  • 競技会本選 競技風景

ロボットについて

ロボットの制限について

ロボットは遠隔操作型あるいは自律型とする。 ロボットのサイズ・重量・機数に制限はないが、ロボットベース内にすべてのロボット(使用する交換部品等を含む)を配置でき、実験フィールドへはベースゲート(幅700mm×高さ600mm)を通過しなければならない。
※ただし飛行ロボットに関しては、安全確保のため規定により制限を設けている。

  • ロボットベース
    robot_base.JPG
  • ベースゲート
    gate.JPG

ロボット上部のわかりやすい位置に、操作が容易にできるように、すべてのエネルギー源を遮断できる緊急停止スイッチを取り付けなければならない。

ロボットのエネルギー源について

  • 競技中のロボットのエネルギー源はチームで用意すること。
  • 使用できる電池は、リチウムリン酸鉄充電池、ニッカド充電池、ニッケル水素充電池、密閉型鉛蓄電池および乾電池である。ただし、それらの電池は市販状態で使用するものとし、自作の電池パック等の使用は禁止する。使用するエネルギー源(充電器等を含む)は実行委員会に申請する必要があり、申請の無いエネルギー源について、利用することは認めない。
  • 生命体をエネルギー源として利用することは認めない。

無線機器について

実行委員会が推奨する無線機器は、レスコンボードである。 レスコンボードに関しては、機器貸与チームに選ばれた各チームに3台づつ貸与する。

また、機器貸与チームに選ばれなかったチームまたはレスコンボード以外を使用するチームは、各自で無線LAN 子機およびロボット制御ボードを用意しなければならない。
レスコンボードを各チームで購入することは可能です
この際、競技会で使用する無線機器に関しては、すべての無線LAN 子機およびロボット制御ボードのリストを事前に申請し許可を得る必要がある。

なお、利用できるレスコンボードの数レスコンボードの使用数は制限しないが、台数が増えると帯域を圧迫し、映像遅延、操作不能などが発生する可能性が高まる。

ダミヤンについて

  • レスキューダミー

ダミヤンは被災地に取り残された要救助者をを大きさは1/6スケールで模擬している(※複数用意されているが、寸法、形状や質量にはばらつきがある)。

ダミヤンへのダメージについて

ダミヤンに対して外部から与えられた4種の苦痛をダミヤンに内蔵されているセンサで計測し、計測値をもとにダメージインデックスは算出される。
1.首の痛みによる苦痛
2.胴体の痛みによる苦痛
3.振動(衝撃)による苦痛
4.傾きによる苦痛

詳しくは「こちら」を参照。

ダミヤンの容体判定

ダミヤンの容体判定が正しくできたかどうかを評価する。 競技会では以下に示す4種類の識別因子を救助中に確認し、その結果によりダミヤンの容態を判定することで、ポイントが加算される。

顔の色
発光色はR,G,Bそれぞれの点灯/消灯で8色を表現
音声 (周波数)
発音素子は小型スピーカーを用いる。発音周波数は 0.2 kHz ~ 3 kHz の範囲の 12 音階で行われる。
音の鳴動パターン
6秒周期で鳴動のオン/オフパターンを繰り返し。
一周期の中に必ず1箇所1.5 秒のスタートビット(OFF 時間)がある。
2次元コード(QR コード)
ダミヤンの前面・胸部に取り付けられたQR コードを識別する。
QR コードは一辺が30 mm で16文字以内の文章情報である。

競技について

以下は、規定の要約であり、新規チームに対して概要をまとめたものです。競技会参加に関しては、必ず最新の規定で内容を確認して下さい。

メンバー構成

競技を行うメンバーは8名以内で構成され、次の役割を担う必要がある。
※これまでの競技会での実績を踏まえると4名が実際的な最小構成人数と思われる。

キャプテン
チームの指揮をとる。リスタートの要請をする。
スピーカー
競技前に自チームの競技活動のポイントやロボットの特徴を紹介をする。
オペレータ
ロボットの操縦、操縦の補佐、整備を行う。オペレータのみロボットを操縦することが出来る。
オペレータは3 名を上限とする。
エンジニア(19回で新設)
ロボット操縦の補佐、整備を行う。競技中にロボットのコントローラに触れることは認められない。
通信デバイス管理者
遠隔操縦ロボット用無線通信システムおよびそれに関連する機器の管理を行う。
コントロールルーム間通信者
相手チームと連絡を取り合い、レスキュー活動が円滑に行われるようにする。
ヘルパー
リスタートの際にフィールド上のロボットをロボットベースまで運搬する。競技中は、ロボットの整備を行うことはできない。
スピーカー以外の担当を兼務できない。

評価について

競技の評価に関しては、以下の二つのポイントで評価する。

各ミッションの得点は、以下の二つのポイントの合計である。

フィジカルポイント
ダミヤンの体力を表す。時間の経過と共に値が徐々に減っていき、ダミヤンに内蔵されたセンサが力や衝撃を検出する度に値がさらに減少する。これらは、ダミヤンごとに評価され、最初の値は100点/体である。
なお、第19回で新設されるヒーリングインデックスは救助を待つレスキューダミーに支援物資が提供なされたかを評価するものである。支援物資がレスキューダミーに提供された場合、20点がその場で追加される(各レスキューダミーにつき一度のみ)。
ミッションポイント
救助作業の達成度を評価する。「救出完了」「搬送完了」および「容体判定」の達成についてそれぞれ所定のポイントが加えられ、満点はダミヤンごとに50点である。三つの要素の配点は、15点、10点、25点と救出完了と容体判定が重視される。

※また競技会本選のファイナルミッションに関しては、上記ポイントと合わせて審査員ポイントを合計した「総合ポイント」を算出する。

反則について

反則の概要
A. 反則の種類
反則は「イエローフラグ(警告)」「レッドフラグ(退場)」「ブラックフラグ(失格)」の3 種類がある。
B. 反則の宣告
反則の宣告は、該当するロボット・チームメンバー・チームに対してその色のフラグを提示し、主審が宣告することにより行う。また、宣告時にその具体的内容を簡潔に説明する。
C. 反則の判断と決定
反則であるかどうかの判断は副審もしくは主審が行い、主審がこれを決定する。主審の決定に従い、主審もしくは副審が反則を提示する。
D.反則内容の確認
競技後に、キャプテンは自チームが宣告を受けた反則に対して、主審にその具体的内容の説明を求めることができる。
フラグの種類
イエローフラグ(警告)
A. 審判が望ましくないと判断した行為に与えられる。
B. ロボット 1 機ごとに与えられる。
C. 同一のロボットに対し、1 回のレスキュー活動において2 回イエローフラグが与えられた場合レッドフラグとなる。
レッドフラグ(退場)
A. 極めて危険な行為、コンテストのフィロソフィーおよび開催趣旨に反する明確な、あるいは、 意図的な行為に与えられる。
B. ロボット 1 機ごとに与えられる。
C. レッドフラグが与えられたロボットは退場扱いとなりその競技に復帰することはできない。
ブラックフラグ(失格)
ブラックフラグが宣告されると、その時点でチームは失格となり競技を中止しなければならない。 競技中にチームメンバーやチーム全体がコンテストのフィロソフィーおよび開催趣旨に関する重大な違反をしている場合に与えられる。
A. チームに対して与えられる。
B. 自チームの競技時以外の違反行為でも、与えられる。

※詳細は規定を参照すること。

ロボット検査について

競技に参加する前に、すべてのロボットはロボット検査を受けなければならない。ロボット検査はレスキューロボットコンテストのフィロソフィー、開催趣旨および規定に則り、ロボットアイデア用紙をもとに1 機ごと行われる。また、合わせてレスキュー活動開始時に係る制限事項の確認を行う。検査結果に異議を唱えることはできない。なお、書類審査にて提出された構想と明らかに異なるロボットはロボット検査に不合格となる。

競技会本選説明

15、16回の競技会本選で観客向けに使用された競技説明ビデオ

レスキュー工学大賞について

レスコンでの評価は、ただ競技のポイントが高ければいいというものではない。 レスコンで与えられる最高の賞である「レスキュー工学大賞」は「チームのコンセプト」、「技術力」、「組織力」を総合して評価された結果であることから、賞に関する選定は書類審査の段階から始まっている。
詳しくは「レスキュー工学大賞」を参照。
なお、レスコンではこの他にもさまざまな賞があたえられる。
詳しくは、「第18回大会 表彰結果」を参照。

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