第14回レスキューロボットコンテスト
競技会予選 開催報告
去る2014年6月29日(日)にデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)および2014年7月6日(日)に東京都立産業技術高等専門学校 荒川キャンパスにおいて開催された「inrevium杯第14回レスキューロボットコンテスト 競技会予選」について報告します。
競技会予選とは
書類審査で採択された24チームから、2014年8月9日(土)〜10日(日)の競技会本選に参加する14チームを選出します。 本選よりも小さめのフィールドで実際に救助活動を行ってもらい、ロボットの完成度やアイデアの実現度、チームの操縦技術を評価しました。
参加チーム
参加チームのページを参照。
評価方法
競技会本選より小型のフィールドを用意し、実際にダミヤンを救助します。 本選との大きな違いは、目視による操縦が許されている点です。 競技は救出中のダミヤンに対するダメージ(フィジカルポイント)と救出状況(ミッションポイント)を総合した点数で評価されます。また昨年より予選でも、ダミヤンに内蔵されたセンサーでダメージを判断します。
ポイント詳細
各ミッションの確定ポイント(300点満点)は,以下の二つのポイントを足したものです。
- ミッションポイント (50点満点/体)
救助作業の達成度を評価します。内訳は以下のようになっています。- 「救出完了」20点
ダミヤンをエリアから道路へ完全に出すと与えられる。 - 「搬送完了」10点
ダミヤンをロボットベースまで連れ帰ると与えられる。 - 「個体識別」20点
個体識別因子の正解数に応じて与えられる。識別には「眼の色」「周波数」「体重」「マーカ」「点滅」の五つの因子があり、正解1で10点、正解2で14点、正解3で16点、正解4以上で20点が与えられる。
- 「救出完了」20点
- フィジカルポイント (100点満点/体)
ダミヤンの体力を表しています。時間の経過と共に値が徐々に減っていき、ダミヤンに内蔵されたセンサが力や衝撃を検出する度に値がさらに減ります。これらは、ダミヤンごとに評価され、最初の値は100点です。
競技結果
神戸予選
チーム名 | ダミヤン1 | ダミヤン2 | 減 点 | 確 定 ポ イ ン ト | ||||||
色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | 色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | |||||
救出 + 搬送 | 識 別 | 救出 + 搬送 | 識 別 | |||||||
SLR | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0 |
からくり忍者 | 桃 | 68 | 30 | 10 | 水 | 0 | 20 | 0 | 0 | 128 |
SANZOU | 紫 | 0 | 0 | 14 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 14 |
広工大レスコンチーム | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
MIC team R | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
MS-R | 桃 | 2 | 30 | 20 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 52 |
レスキューHOT君 | 紫 | 0 | 0 | 16 | 緑 | 0 | 20 | 14 | 0 | 50 |
MCT | 桃 | 0 | 20 | 14 | 水 | 0 | 20 | 20 | 0 | 74 |
とくふぁい! | 紫 | 0 | 20 | 16 | 緑 | 40 | 30 | 14 | 0 | 120 |
肥後もっこす | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
がんばろうKOBE | 紫 | 55 | 30 | 20 | 緑 | 19 | 30 | 14 | 0 | 168 |
なだよりあいをこめて | 桃 | 29 | 30 | 14 | 水 | 42 | 30 | 0 | 0 | 145 |
六甲おろし | 紫 | 46 | 30 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 16 | 0 | 92 |
SUKUI隊 | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 20 | 0 | 10 | 10 |
都工機械電気 | 紫 | 8 | 30 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 5 | 33 |
SHIRASAGI | 桃 | 0 | 0 | 16 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 16 |
大工大エンジュニア | 紫 | 0 | 20 | 16 | 緑 | 50 | 30 | 14 | 0 | 130 |
救命ゴリラ!! | 桃 | 0 | 20 | 10 | 水 | 0 | 0 | 14 | 5 | 39 |
Fukaken | 紫 | 0 | 20 | 20 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 5 | 35 |
メヒャ! | 桃 | 70 | 30 | 10 | 水 | 0 | 0 | 14 | 0 | 124 |
東京予選
チーム名 | ダミヤン1 | ダミヤン2 | 減 点 | 確 定 ポ イ ン ト | ||||||
色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | 色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | |||||
救出 + 搬送 | 識 別 | 救出 + 搬送 | 識 別 | |||||||
長湫ボーダーズ | 紫 | 0 | 0 | 16 | 緑 | 3 | 30 | 16 | 0 | 65 |
レスキューやらまいか | 桃 | 15 | 30 | 16 | 水 | 0 | 0 | 14 | 0 | 75 |
RMF rescue | 紫 | 0 | 0 | 14 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 14 |
産技荒川隊 | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
本選参加チーム
書類審査の際に決定している「主催者枠」の2チームおよび「特別協賛枠」の1チームの計3チームを除いた競技ポイント上位8チーム(神戸予選上位6チーム、東京予選上位2チーム)を「ポイント獲得枠」として選出しました。それ以外に、ロボットの開発への取り組みやアイデアを評価する「チャレンジ枠」として3チームを選出しました。
主催者枠(2チーム)
チーム名 | 団体名 |
がんばろうKOBE | 神戸市立高専 |
都工機械電気 | 大阪市立都島工業高校 機械電気科 |
50音順
特別協賛枠(1チーム)
チーム名 | 団体名 |
産技荒川隊 | 東京都立産業技術高専 荒川キャンパス |
ポイント獲得枠(8チーム)
チーム名 | 団体名 | 予選会場 |
からくり忍者 | 東海社会人連合 | 神戸 |
大工大エンジュニア | 大阪工業大学 モノラボロボットプロジェクト | 神戸 |
とくふぁい! | 徳島大学 ロボコンプロジェクト | 神戸 |
長湫ボーダーズ | 愛知工業大学 | 東京 |
なだよりあいをこめて | 神戸市立科学技術高校 科学技術研究会 | 神戸 |
メヒャ! | 岡山県立大学 ロボット研究サークル | 神戸 |
レスキューやらまいか | 静岡大学 ロボットファクトリー | 東京 |
六甲おろし | 神戸大学 | 神戸 |
50音順
チャレンジ枠(3チーム)
チーム名 | 団体名 | 選定理由 |
MS−R | 金沢工業大学 夢考房 | ロボットに各種センサやミラーを取り付けて、作業中のロボットの状態やロボットの周辺状況を把握できるように工夫している点を評価した。 |
MCT | 松江高専 機械工学科 | 新しい回路・通信技術の導入やダミヤンへの接触力フィードバックで、ロボットの誤動作や操縦者の操作ミスを防止・低減する工夫をしている点を評価した。 |
SHIRASAGI | 兵庫県立大学 ロボット研究会 | 左右独立に動作するベルトコンベアでダミヤンの向きを変えることで、様々な方向からダミヤンを救助できるような新たな機構を提案している点を評価した。 |
50音順
来場者数
- 神戸予選:849名
- 東京予選:801名
- 合計:1,650名
同時開催行事
神戸予選
- 小中学生向けセミナー“ロボットのつくりかた,教えます”
- 主催:精密工学会アフィリエイト委員会、協賛:日本ロボット学会
東京予選
- 特別講演「遠隔操作型移動ロボットによる3次元環境地図のオンライン構築」
- 主催:レスキューロボットコンテスト実行委員会
- 講師:栗栖 正充 氏(東京電機大学 工学部 機械工学科 教授)
- 講演内容
栗栖先生は、災害時のガレキや落石などの撤去作業や、鉱山での採掘作業を目的とするロボットの研究開発を行っています。本講演では、不整地走行する遠隔操作移動ロボットを用いた3次元環境地図をオンラインで作成するシステムについて、ご紹介していただきます。デモも合わせて行っていただきます。
- ミニ ロボットレスキュ−体験
- レスキューロボットコンテストシーズ実行委員会、埼玉大学ロボット研究会
- 対話を可能にするインタラクティブなヒューマノイドロボット
- Aldebaran(株)
- 内容
NAOは,身長58cmの人型ロボットです。全体に丸みのある小さくてかわいらしいロボットです。ご家庭におけるフレンドリーなコンパニオンとして開発されました。移動、人間の性格や声の認識、会話までこなせます。ユーモアあふれる会話をお楽しみください。