第13回レスキューロボットコンテスト
競技会予選 開催報告
去る2013年6月30日(日)に神戸サンボーホールおよび2013年7月7日(日)に東京都立産業貿易センター・台東館において開催された「inrevium杯第13回レスキューロボットコンテスト 競技会予選」について報告します。
競技会予選とは
書類審査で採択された26チームから、2013年8月10日(土)〜11日(日)の競技会本選に参加する14チームを選出します。 本選よりも小さめのフィールドで実際に救助活動を行ってもらい、ロボットの完成度やアイデアの実現度、チームの操縦技術を評価しました。
参加チーム
参加チームのページを参照。
評価方法
競技会本選より小型のフィールドを用意し、実際にダミヤンを救助します。 本選との大きな違いは、目視による操縦が許されている点です。 競技は救出中のダミヤンに対するダメージ(フィジカルポイント)と救出状況(ミッションポイント)を総合した点数で評価されます。また今年から予選でも、ダミヤンに内蔵されたセンサーでダメージを判断します(昨年までは本選のみでした)。
ポイント詳細
各ミッションの確定ポイント(300点満点)は,以下の二つのポイントを足したものです。
- ミッションポイント (50点満点/体)
救助作業の達成度を評価します。内訳は以下のようになっています。- 「救出完了」20点
ダミヤンをエリアから道路へ完全に出すと与えられる。 - 「搬送完了」10点
ダミヤンをロボットベースまで連れ帰ると与えられる。 - 「個体識別」20点
個体識別因子の正解数に応じて与えられる。識別には「眼の色」「周波数」「体重」「マーカ」「点滅」の五つの因子があり、正解1で10点、正解2で14点、正解3で16点、正解4以上で20点が与えられる。
- 「救出完了」20点
- フィジカルポイント (100点満点/体)
ダミヤンの体力を表しています。時間の経過と共に値が徐々に減っていき、ダミヤンに内蔵されたセンサが力や衝撃を検出する度に値がさらに減ります。これらは、ダミヤンごとに評価され、最初の値は100点です。
競技結果
神戸予選
チーム名 | ダミヤン1 | ダミヤン2 | 減 点 | 確 定 ポ イ ン ト | ||||||
色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | 色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | |||||
救出 + 搬送 | 識 別 | 救出 + 搬送 | 識 別 | |||||||
SHIRASAGI | 紫 | 0 | 0 | 14 | 緑 | 0 | 20 | 0 | 0 | 34 |
なだよりあいをこめて | 桃 | 43 | 30 | 14 | 水 | 0 | 0 | 14 | 0 | 101 |
がんばろうKOBE | 紫 | 3 | 30 | 10 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 43 |
六甲おろし | 桃 | 10 | 30 | 20 | 水 | 0 | 20 | 14 | 0 | 94 |
都工機械電気 | 紫 | 3 | 30 | 0 | 緑 | 1 | 30 | 0 | 0 | 64 |
おかQ | 桃 | 0 | 20 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
大工大TECFER | 紫 | 26 | 30 | 14 | 緑 | 0 | 0 | 14 | 5 | 79 |
救命ゴリラ!! | 桃 | 70 | 30 | 16 | 水 | 0 | 30 | 14 | 0 | 160 |
Fukaken | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 |
SANZO | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
とくふぁい! | 紫 | 8 | 30 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 38 |
肥後もっこす | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
レスキューHOT君 | 紫 | 40 | 30 | 14 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 84 |
MCT | 桃 | 0 | 20 | 10 | 水 | 0 | 0 | 10 | 0 | 40 |
MIC team R | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
MS−R | 桃 | 0 | 0 | 10 | 水 | 0 | 0 | 10 | 0 | 20 |
SLR3 | ※ | |||||||||
からくり忍者 | 桃 | 0 | 20 | 10 | 水 | 16 | 30 | 10 | 5 | 81 |
メヒャ! | 紫 | 0 | 20 | 14 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 34 |
WADAI救命9課 | 桃 | 0 | 0 | 14 | 水 | 0 | 0 | 10 | 0 | 24 |
東京予選
チーム名 | ダミヤン1 | ダミヤン2 | 減 点 | 確 定 ポ イ ン ト | ||||||
色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | 色 | フ ィ ジ カ ル P | ミッションP | |||||
救出 + 搬送 | 識 別 | 救出 + 搬送 | 識 別 | |||||||
特別救助隊産技荒川隊 | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
RMF rescue | 桃 | 0 | 0 | 14 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 14 |
S.R.T. | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 |
MRF | 桃 | 0 | 0 | 0 | 水 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
レスキューやらまいか | 紫 | 0 | 0 | 0 | 緑 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
長湫ボーダーズ | 桃 | 3 | 30 | 14 | 水 | 0 | 0 | 14 | 5 | 56 |
本選参加チーム
書類審査の際に決定している「主催者枠」の2チームおよび「特別協賛枠」の1チームの計3チームを除いた競技ポイント上位8チーム(神戸予選上位5チーム、東京予選上位3チーム)を「ポイント獲得枠」として選出しました。それ以外に、ロボットの開発への取り組みやアイデアを評価する「チャレンジ枠」として3チームを選出しました。
なお、東京予選において特別協賛枠1チーム(S.R.T.)とポイント獲得枠上位2チーム(RMF rescueと長湫ボーダーズ)を除く3チームの確定ポイントが同じでしたので、規定にのっとり、レッドフラグ、イエローフラグがなく、書類審査の順位が上位であった特別救助隊産技荒川隊がポイント獲得枠として選抜されました。
主催者枠(2チーム)
チーム名 | 団体名 |
SHIRASAGI | 兵庫県立大学 ロボット研究会 |
なだよりあいをこめて | 神戸市立科学技術高校 科学技術研究会 |
特別協賛枠(1チーム)
チーム名 | 団体名 |
S.R.T. | 湘南工科大学 ロボット技術研究会 |
ポイント獲得枠(8チーム)
チーム名 | 団体名 | 予選会場 |
RMF rescue | 電気通信大学 ロボメカ工房 | 東京 |
からくり忍者 | 東海社会人連合 | 神戸 |
救命ゴリラ!! | 大阪電気通信大学 自由工房 | 神戸 |
大工大TECFER | 大阪工業大学 モノラボロボットプロジェクト | 神戸 |
特別救助隊産技荒川隊 | 東京都立産業技術高専 荒川キャンパス | 東京 |
長湫ボーダーズ | 愛知工業大学 | 東京 |
レスキューHOT君 | 近畿大学 産業理工学部 | 神戸 |
六甲おろし | 神戸大学 | 神戸 |
チャレンジ枠(3チーム)
チーム名 | 団体名 | 選定理由 |
MS−R | 金沢工業大学 夢考房 | コントロールルームに設置したモニターによる情報発信により「観客に対するレスキュー活動の見える化」を提案している点を評価した。 |
MCT | 松江高専 機械工学科 | ロボットが感じている力をオペレータに伝える「フォースフィードバック」など、様々な技術を積極的に導入している点を評価した。 |
メヒャ! | 岡山県立大学 ロボット研究サークル | 全ロボットの位置や取得した情報を司令機に集約し、その情報を各ロボットに送信する「C4Iシステム」を提案している点を評価した。 |
来場者数
- 神戸予選:885名
- 東京予選:282名
- 合計:1167名