第9回レスキューロボットコンテスト
中間審査会 開催報告
はじめに
去る2009年7月5日(日)に神戸サンボーホールにおいて「サンリツオートメイション杯 第9回レスキューロボットコンテスト 中間審査会」が開催されました.その中で行われた「中間審査」について報告します.
中間審査とは
中間審査は,各チームのレスキュー活動およびレスキューロボットのコンセプト・アイデアの総合評価およびロボット製作の計画性評価を行うために行います.そのために,各チームにプレゼンテーションが課せられており,持ち時間は,発表7分,質疑応答3分です.プレゼンテーションには,以下の三つの動画 が含まれている必要があります.
- 応募書類に記載した重要な機能が実現されていることを証明する動画
- ロボットが走行している(Uターンなどをしているところ)動画
- ダミヤンに類似したものを救出している動画
評価結果はレスキュー工学大賞などの選定審査に用い,結果次第では競技会への棄権勧告を行う場合があります.なお,中間審査では,ロボットの実機による実演は認められていません.
参加者
中間審査に参加したのは,第9回レスキューロボットコンテストに応募した26チームの中から書類審査で選ばれた20チーム【別表】です.
また,審査員は以下の通りです.
- 土井 智晴 大阪府立工業高等専門学校
- 山内 仁 岡山県立大学
- 鈴木 一哉 サリツオートメイション(株)
- 天野 久徳 総務省消防庁
- 中西 弘明 京都大学
評価の方法
「レスキュー工学大賞の推薦および決定の手順」において「中間審査ポイント」として定めらている以下の評価項目に関して,各審査員ごとに点数化しました.
- コンセプト (重み2)
- ロボット製作の技術力(重み2)
- 計画性
- 規定適合性
- 実現する機能の具体性
各項目は,0〜5のの実数値で評価します.したがって,審査員1人につき35点満点で,全体で175点満点です.
結果
上記の方法によって,20チームのポイントが決まり,順位付けされました.ポイントおよび順位は非公開です.各チームには,そのチームの順位のみが知らされます.
また,今回は順位の低かった5チームに棄権勧告が行われました.勧告を受けたチームは,今後の製作・準備スケジュールおよび方針を示し,それが実行委員会に認められれば,競技会に出場できます.
おわりに
レスキューロボットコンテストでは,今回のような形式の中間審査を行うのは,初めてでした.毎年参加しているチームには戸惑いもあったと思いますが,ロボットの完成度を高めたり,競技以外の面でチームの考え方を知ったりするために意義があったのではないかと思います.
なお,同日,同じ会場の2階では,中間審査と並行して,「試走会」として競技会に向けての試走やレスキューダミーの確認が行われました.また,同じ会場の1階では,神戸から発信ネットワーク主催の「イザ!カエルキャラバン!」が行われました.来場者数は,中間審査会が800名,イザ!カエルキャラバン! が700名でした.
報道
- 読売新聞 2009年7月6日
- 救助ロボの中間審査会に20チーム、技術や操作競う…神戸市
http://osaka.yomiuri.co.jp/shinsaimirai/sm90706a.htm
- 朝日新聞 2009年7月6日
- 災害救助ロボ、性能競う 神戸で中間審査会
- RobotWatch 2009年7月7日
- サンリツオートメイション杯「第9回レスキューロボットコンテスト」
中間審査レポート〜プレゼン形式で実施、競技会に向けた試走会も
http://robot.watch.impress.co.jp/docs/news/20090707_300493.html