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開催日:2002年8月17日(土)〜18日(日)
会 場:よみうり文化センター(ホール) 大阪府豊中市新千里東町1-1-3 (千里中央駅前) |
「レスキューロボットコンテスト(略称:レスコン)」は、大規模都市災害における救命救助活動を題材としたロボットコンテストである。このコンテストの内容には、レスキューロボットを実現するために重要な技術的なエッセンス:『遠隔操縦技術』、『対象物をやさしく扱う技術』、『複数のロボットの協調技術』が盛り込まれている。ここで言う「技術」には、人間の操縦技能やチームワークも含まれている。
このコンテストには、従来のロボットコンテストと同じように、創造性を育む場や機会を提供するという意義もあるが、このコンテストを通して、多くの人にレスキュー活動やレスキュー技術についての啓発や広報を図るというねらいもある。さらには、プロの研究者や技術者が思いもつかなかったような新しいレスキューのアイデアが生まれることも期待している。
このコンテストは、「国際レスキュー工学研究所(注1)」の実験施設として設計された大地震都市災害を模擬した8分の1スケールの実験フィールドを用いて、ロボットレスキュー隊による救助活動を競う。
現場のガレキの中には、被災した人間を模擬した人形「レスキューダミー」(以下ダミー)が取り残されている。現場は2次災害などの危険があり人間が近づくことができないので、ロボットだけでダミーを救い出し安全な場所まで運ぶ。参加チームは、実験フィールドとは壁を隔てた場所におり、ロボットに搭載された無線カメラの映像と高所から撮影された映像(ヘリコプターからの映像を想定)だけを頼りに、ロボットを遠隔操縦する。ただし、(半)自律方式のロボットを使うことも可能である。いかに早く救助するかということを競うが、ダミーにはセンサが内蔵されており、手荒な扱いを受けると減点になるので、ダミーに対するやさしさが重要である。また,競技前にはチームのレスキューやロボットに対する考え方をアピールするプレゼンテーションが義務づけられている。
なお、優秀な成績を収めたいくつかのチームには賞を与える予定である。
(注1)現在のところは架空の研究所である。
競技会場には、左右2組の実験フィールドとコントロールルームが設置され、2チームが同時に競技を行う。実験フィールドには、ハイウェイと被災区域とがある。
コントロールルームは隔壁によって実験フィールドと隔てられ、ヘルパー以外のメンバーはコントロールルーム内で活動を行う。コントロールルームには、ヘリテレと無線カメラからの映像を映し出すモニターテレビ4台と、出動の際にレスキューロボットを置くロボットベース(1.2m×1.2m)などがある。ハイウェイの端はコントロールルーム内でロボットベースに接続しており、レスキューロボットはハイウェイを通って被災区域に出動する。
被災区域は、道路で格子状に区切られた1.2m×1.2mのブロックが9つある。ブロックには、不整地ブロック1つ、倒壊家屋を模した模型ブロック2つ、救助ブロック6つがあり、救助ブロックのうちの2つにダミーが1体ずつ置かれている。道路は、幅800mmで、凹凸はなく、白のセンターラインが引かれている。また、道路上にガレキが2〜6箇所存在する。この実験フィールドの状況は、レスキュー活動直前の作戦会議(項目6.を参照)まで見ることはできない。なお、実験フィールドおよびガレキのサイズや材質についての概要は、「実験フィールド図面」を参照のこと。
ロボットは、遠隔操縦型あるいは自律型とする。ロボットのサイズ・重量・機数に制限はないが、競技開始時にロボットベース内にすべてのロボットを配置でき、ベースゲート(高さ450mm、幅1200mm)を通過できること。ロボットとロボットの遠隔操縦用の無線カメラとラジコン装置は、実行委員会から貸与されたものだけを用いること。それ以外の無線機器の使用は禁じる。
1チームは、次の役割を担当する8名以内のメンバーで構成される。
・キャプテン | (チームの指揮をとる。リスタートの申告をする。スピーカー・オペレータ・ヘリテレとの兼務可。) | |
・スピーカー | (プレゼンテーション、作戦紹介、活動結果報告をする。キャプテン・オペレータ・ヘリテレとの兼務可。) | |
・オペレータ | (ロボットの操縦をする。ヘリテレとの兼務不可。) | |
・ヘリテレ(注2) | (実験フィールドを高所より撮影する。キャプテン・スピーカーとは兼務可。ただし、 オペレータとは兼務不可。また、この役割をおかないことは可。) | |
・ヘルパー | (ロボットの退場作業などを行う。競技中にはフィールド側におり、コントロールルームに入ることはできず、他のメンバーへの連絡を禁じられている。ただし、ヘルパーの人員配置は実行委員会に委託できる。) |
したがって、1名での参加も不可能ではないが、第1回競技会での経験を踏まえると4名が実際的な最小構成人数と思われる(例:ヘリテレ1名。ロボット3機=オペレータ3名でキャプテン・スピーカーはオペレータが兼務し、ヘルパーは委託。)。
(注2)災害現場を上方から撮影するテレビカメラ。通
常ヘリコプターに積載されるのでこのように呼ばれる。
1回の競技は約30分であり、次のように行われる。
1) | ロボットの特徴を披露するプレゼンテーション | 5分 | |
2) | ヘリテレからの実験フィールドの映像を基に作戦会議 | 3分程度 | |
3) | 作戦会議で練られた作戦の紹介 | 1分程度 | |
4) | レスキュー活動 | 15分 | |
5) | レスキュー活動結果の報告 | 2分程度 |
レスコンのフィロソフィーは、別に示す 『レスキューロボットコンテストのフィロソフィー』にある。 よく 理解して参加されること。なお、そのなかの基本姿勢と制限事項をまとめると次のようになる。
基本姿勢1) | 通常のロボコンのように対戦相手との相対的な勝敗が第一ではない。 |
基本姿勢2) | 通常のロボコンのように緻密なルールや制限はあえて設けない方針である。 |
基本姿勢3) | 2)の結果、競技上の迷いが生じることは、現実のレスキューに照合して考える。 |
制限事項1) | 競技会であるという観点から、競技者や観客の安全を保障すること。 |
制限事項2) | 競技場の破壊はできるだけ避けること。 |
競技規定については、別に定める『レスキューロボットコンテスト
規定集』を参照のこと。
実行委員会より、ロボット製作用として、無線カメラ(送信機内蔵カメラ、専用受信機)を3組、6chラジオコントロール機器(プロポ、レシーバ、RCサーボ6個を含む)を3組、貸与する。競技会終了後、貸与時と同じ状態で返却すること。また、貸与備品を損傷、紛失等した場合は、参加チームで補填すること。
試走会と競技会では、チーム間の混信を防ぐために、競技時に別の無線カメラを貸与する。貸与されたものは、競技終了後に返却のこと。
なお、9.機器貸与に網羅された以外の材料提供や金銭的補助は行わない。
参加申し込み完了後の予定は、次のようになっている。
下記のレスコンホームページのURLより、参加申し込み書類一式を印刷して、 2002年1月14日(月)までに、電子メール・郵送もしくはFAXで 下記の連絡先に送付のこと。なお、電子メールへの添付ファイルのサイズは 1Mbyte以内(圧縮可)とし、ファイルフォーマットはMicrosoft Wordあるいは Microsoft Excelとすること。
『レスキューロボットコンテストのフィロソフィー』および『レスキューロボットコンテスト規定集』については、レスコンホームページで取得のこと。
なお、レスコンの競技参加に関する問い合わせや質問は、電子メールあるいはFAXで受け付ける。
連絡先:E-mail: office@rescue-robot-contest.org, FAX:075-315-2899.
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実験フィールドの図(単位は[mm]) |
各私有地の1/4区画に下記のパーツでガレキを構成する([mm]).
角材1(12×12×600以下) |
競技会場イメージ図(CG画像) |